１５年以上前になるでしょうか、ワシントン州のカスケディアン・ファームへ行ったときのこと。
当時国内では有機やオーガニックという言葉は一般的ではなく、法整備もされていなかったのでかなりいい加減なものも出回っていました。
カリフォルニア州のオーガニック基準が一番厳しく、それ以上の基準で生産しているとのことで、Gene Kahn（ジーン・カーン）さんをお訪ねしました。
「人の手が入った土地は使わない」と徹底した有機栽培で手つかずの土地を捜し歩いてここになったと語ってくれました。
収穫が終わったばかりのジャガイモ畑を見せてもらったところ、あちこちにジャガイモがゴロゴロ！
あれは採らないのですか？と聞くとすかさず「あれは鳥たちが食べる分」と答えが返ってきました。
ブルーベリーの農場にはアヒル達が沢山放されていて、草取りをしてもらっているとのこと。
いわゆる生物農薬と云うのでしょうか？

出荷する工場も見に行こうと、カナダ国境に近い冷凍工場へ案内されました。
スーパーで見掛ける「ミックス･ベジタブル」そうジャガイモやニンジンなどが賽の目に切られたあれです。
こんなに丁寧に有機栽培しているのに、どうして冷凍にしてしまうのですか？と訊ねました。

確かにあなたの言うようにフレッシュがベストです。
しかし食料というものは安定供給がされなくてはいけません。収穫の時期は限られているし、毎日同じ量で収穫できるものでもありません。雨の日もあれば晴れの日もあるのです。

目からウロコ！
http://www.cascadianfarm.com/